SPOT 01
室町時代に建てられた日本三名塔のひとつ。大内文化の最高傑作。
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山口市の香山公園に静かにそびえるこの五重塔は、室町時代——今から約580年前、嘉吉2年(1442年)頃に完成した国宝です。高さ31.2メートル、檜皮葺の屋根が幾重にも重なり、その姿はひとたび目にすれば忘れられません。京都・醍醐寺、奈良・法隆寺と並び称される「日本三名塔」のひとつに数えられています。
この塔が建てられた背景には、一人の武将の死がありました。大内氏26代当主・大内盛見は、みずからの兄であり、応永の乱で散った大内義弘の菩提を弔うため、この地に塔の建立を発願しました。しかし盛見もまた、九州での戦いに倒れ、塔の完成を見ることなくこの世を去ります。二人の兄弟の壮絶な生涯が、この一基の塔に刻まれています。
軒の出が深く、緩やかに反り上がる優美な曲線。細身でありながら、揺るぎない存在感。「大内文化の最高傑作」と評されたその美しさは、昭和27年(1952年)に国宝として正式に認定されました。日が傾くころ、ライトアップされた塔は夜の静寂の中でひときわ輝きを増します。どうぞ、時の流れを感じながら、ゆっくりとご覧ください。
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